寒くなってくると雪虫が舞い始めます。
北海道では雪虫が発生するともうすぐ雪の季節だと言われ、秋の風物詩なんだとか。
では、雪虫が大量発生したら大雪になるのでしょうか。
雪虫が大量発生した後の大雪や、雪虫の生態について調べてみました。
雪虫が大量発生すると大雪が降る?雪虫の生態は?
北海道でみられる雪虫の正式名称はトドノネオオワタムシ。
カメムシ目・腹吻亜目・アブラムシ科の昆虫。
雪虫はアブラムシの仲間です。
このほかにも、白い綿のようなものが付いているアブラムシは雪虫と呼ばれ、リンゴワタムシやケヤキフシアブラムシもヒイラギハマキワタムシなども雪虫と呼ばれ本州にも分布しています。
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体長は最大でも4㎜程度の小さな虫。
体についているほわほわした雪のようなものは、体から出る炭化水素をロウ状にしたものだとか。
日本では北海道や東北を中心に生息し、10月から12月に発生すると、雪が舞っているように見えることから雪虫と呼ばれ、
ほわほわしたした様子が可愛いらしいため「雪の妖精」と表現する人もいます。
雪虫の大量発生
北海道では毎年10月頃に雪虫が大量発生しその後2~3週間後に初雪が観測されるそうです。
俗説では、雪虫の大量発生後1週間から10日で初雪が観測されるとされていましたが、近年では1週間程度遅くなっているとのことでした。
2019年には例年の1500倍の量の雪虫が発生しました。
雪虫は9月の気温の高いと繁殖が加速し、より多く発生するそうです。
2020年も9月の北海道の平均気温は高かったそうですが、前年の大量発生の時に雪虫を捕食する天敵が増えたため、2020年はそこまで雪虫の発生は増えなかったといいます。
雪虫の大量発生と大雪
年 初雪日 累計降雪量(cm) 月別の降雪量(cm) 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 2020年~2021年 (令和2年度)
11月04日 331 0 19 50 137 75 50 0 2019年~2020年 (令和元年度)
11月07日 427 0 44 54 85 195 49 0
降雪量の記録を見ると、雪虫の発生が多かった2019年のほうが降雪量は多いですが、雪虫の発生量を気候だけで判断することは難しいので、大量発生すると大雪が降るかどうかはわかりませんでした。
雪虫のアレルギー
雪虫はアブラムシの仲間なのでアブラムシにアレルギーがある人は反応が出てしまうこともあるそうです。
アレルギーにならないためには、口からアブラムシを食べてしまわないようにマスクなどをし、体や服についてもつぶさないようにすることが大切です。
また、雪虫のほわほわはつくと白くなり取れにくいので、服を汚さないためにもくっついた雪虫はつぶさないようにしましょう。
まとめ
雪虫は小さくほわほわと白い様子がかわいらしいため、「雪の妖精」と表現する人もいますが、アブラムシの仲間でした。
雪虫の大量発生と大雪の関係はわかりませんでしたが、雪虫は9月の気温が高いと発生量が多くなることがわかりました。
雪虫はアレルギーの原因になることもあるようなので、口に入ったりつぶしたりしないように気を付けましょう。