春の選抜高校野球で準優勝した近江高校野球部が日本学生野球憲章に抵触する可能性があるとの事で話題となっています。
Twitterでは、さまざまな意見が飛び交っていますが……
そもそも日本学生野球憲章とは何なのでしょう?
ひこにゃんと写真を撮っただけの高校球児に何の問題があるのでしょうか?
今回は日本学生野球憲章とは何なのか?
近江高校野球部の野球部がこれに抵触する理由はなぜなのか調べてみました。
日本学生野球憲章って何?近江高校が抵触する理由はなぜ?
日本学生野球憲章って何?
日本学生野球憲章とは、日本高等学校野球連盟(高野連)が日本の学生野球のために定めた様々な規約のこと。
学生野球のあり方のようなことや学生野球の出場資格なども書かれています。
この中では、学生野球連盟の加盟校はこの日本学生野球憲章に違反すると処分されるとの記載もあります。
近江高校が日本学生野球憲章に抵触する?その理由とは?
近江高野球部とひこにゃん記念写真「野球憲章抵触恐れ」 県高野連が指摘 https://t.co/WlAGhHmyIN
— 京都新聞 (@kyoto_np) April 6, 2022
今春の選抜高校野球大会に準優勝した近江高校野球部が滋賀県彦根市を訪れた際に市のキャラクターのひこにゃんと記念撮影をしたそう。
その写真を彦根市が市のSNSに掲載したい旨を近江高校に申し出ました。
そのことを高野連に確認したところ日本学生野球憲章の「選手の商業的利用にあたる可能性がある」との返答があり、市は写真の掲載を見送ったとのことでした。
高野連は近江高校野球部とひこにゃんとの写真を掲載することで、ひこにゃんグッズの販売に影響が出るかもしれないと考えたそうです。
野球部員との写真を載せたくらいで売り上げに影響があるとは思えませんが、日本学生野球憲章ではどのように定められているのでしょうか?
日本学生野球憲章の第1章、第2条(学生野球の基本原理)には
学生野球は学生野球、野球部、または部員を政治的あるいは商業的に利用しない。
とあります。
また、第6章の第24条3では
加盟校、野球部、部員、指導者、審判員および学生野球団体の役員は、報道目的以外の取材に対し、学生野球に関与している事実を示して、新聞・通信、テレビ・ラジオ、出版などに関与する場合には、全日本大学野球連盟または日本高等学校野球連盟の承認を得なければならない。
とあります。
学生野球では、選手の写真や映像を報道以外に使う際には高野連からの承認が必要だとのことでした。
そのため、高野連に確認をとり、高野連は商業利用の可能性を考えたという流れのようです。
日本学生野球憲章に違反する行為をした加盟校は処分されるかもしれませんから、学校側も高野連の指導に従ったようです。
ネットの声は?
何がいけないのか、わからない。別にその写真を「ひこにゃんグッズ」として販売するわけでもなかろうに。
それよりも、大会終了後に新聞社から出版される特集号の方が高校野球を利用しているような気が。— プー (@OqaFZ) April 6, 2022
ガッコ自体が高校野球を商業利用してると思うけど??
— 秋月 和 (@nagomin_akiduki) April 6, 2022
高野連の判断を是とするなら、高校野球開催中の球場の広告看板は全て隠す必要があるし、テレビ中継中の商業CMは無しでなければおかしいですね。
— 悠々遊 (@takahashi_m13) April 7, 2022
高野連と野球憲章もアップデートが必要やなぁ。選抜の選考基準や選出枠も異論噴出だし。
ルールは必要だけど、時代にそぐわない点はスピーディーに見直しても良いと思う。
子供の選択するスポーツも多様化してるし、野球人口ますます減るよ。— gawachi (@gawachi5) April 6, 2022
高校野球の関連の雑誌等が出版されていることや、学校自体が強豪野球部を売りに生徒を集めたりしていることなどをあげて、すでに商業利用しているとの声がありました。
日本学生野球憲章のような一定の規則は必要かと思いますが、内容についても時代に合わせて見直していく必要があるかもしれません。
まとめ
今回は日本学生野球憲章の内容や、近江高校野球部がそれに抵触する恐れがあった理由を調べてみました。
日本学生野球憲章は学生野球についての規約について書かれたもので、近江高校はこの内容に従い、高野連に校野球部員とひこにゃんの記念写真を彦根市のSNSに掲載することの承認を得ようとしました。
高野連は商業利用になる可能性があると判断し、市のSNSへの掲載は見送られました。
日本学生野球憲章に従わない場合には処分もあるとの記載もあるため、近江高校は高野連の判断に従うことになったようです。
高野連や日本学生野球憲章の内容に疑問を持つ声や、見直すべきとの声もありました。